野坂ひかりlive at 高円寺U-ha - May,24 2019

近藤京子との高円寺U-haでのピアノ弾き語りツーマンライブ。考えてみると、野坂ひかりの1時間ライブを見たのはこの日が初めてだったかもしれない。そして、これまで見た30分前後のライブでは気付かなかったこのシンガー・ソングライターの真髄が見えた気がした。
野坂ひかりは最新アルバム「バスルームの人魚」を聴いて分かるように、とても音楽性の幅が広いシンガー・ソングライターだ。
楽曲のバラエティを野坂の横軸とするなら、表現の多彩さが縦軸といえるだろう。感情が迸る歌・ピアノと、計算された演奏の構築美という両輪。そして、親しみやすい普遍的なメロディと、洋楽、邦楽からゲーム音楽まで内包したプログレッシブなサウンドという両輪。本人がMCで話していたように、セットリストは大まかな流れしか事前に決めていない自由度の高いもの。新たな代表曲になりそうな"夢の羅針盤"という新曲に、インストも2曲挟んだ起伏に富んだライヴは、野坂ひかりという個性の中で統合され、自然な流れを作っていた。
前述した表現力の進化が端的に表れていたのは、これまでライヴで聴き慣れた"夏の夜の幻想曲(ファンタジア)"や"それが幸せ"だ。歌はよりエモーショナルにダイナミックに、メロディ・ラインはより明瞭に。曲そのものの美点はそのままに、精魂を注いだ演奏でその魅力が一層高められていたのには感動で震えた。何度ライブを見ても新鮮で、スリリングな瞬間のある野坂ひかりのライブ。この日聴いた曲たちが、今後のライブでどう進化、変化していくのか今から楽しみだ。
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set list
1.人魚姫
2.それが幸せ
3. song for story of mana(instrumental)
4.雪原(instrumental)
5.夏の夜の幻想曲(ファンタジア)
6.夢の羅針盤
7.あなたは神様じゃない
8.死にたがりのピエロたち
9.観覧車の天辺で
- encore -
10.恋は桜の花のように
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